六角家 戸塚店|2種類のコラボカップ麺が発売中! 家系御三家と呼ばれる往年の名店の、オールドスタイルの味わい @横浜市戸塚区[神奈川県]

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古き良き時代の家系ラーメン
中盛チャーシューメン

青磁の器に入った、オールドスタイルの家系ラーメンが着丼。家系元祖の吉村家は今では黒い器を使っているが、かつては青磁の器を使っていた。青磁の器は昔の吉村家の味を今に伝えると言われる六角家や本牧家の系統の一種のトレードマークと言えるかもしれない。

 

昔懐かしい豚骨醤油スープ
豚骨醤油スープ

かつて六角家の名を全国に知らしめす原動力となった豚骨醤油スープは、コク深さはあるものの、それ以外に目立った特徴がなく、角のない無難な味なのだが、それは別の言い方をすれば、陳腐でつまらない、のっぺらぼうな味ということになる。このスープを味わった途端、実は或る名店が脳裏をよぎった。六角家が絶好調だった頃、似たような豚骨醤油スープを掲げて突如ラーメン界に頭角を現した和歌山ラーメンの井出商店である。昨夏、井出商店の豚骨醤油スープを味わったときに覚えた感慨が、ふと蘇った。年をとって引退に追い込まれそうなプロ野球の往年の名選手のプレーでも目の当たりにするような感慨が。もちろん六角家のスープはかつて人気を博しただけあって、決して不味いわけではない。けれどもこの手のスープがラーメン界の第一線で通用する時代はもうすでに終わったのだと明白に分かるほどに、味の厚みと力強さが欠如していて、アピール度が低く、もはや昔風の素朴な味わいを懐かしめる点だけが取り柄といった様相であった。

 

酒井製麺の秀逸な中太麺
中太麺

麺は吉村家と同じく酒井製麺への外注品であるとのことだ。この中太麺は程良い硬さで、オーソドックスな作りである。もっちり感が結構いい具合で、また弾力感もそれなりに良好で、なかなか旨い。さすがは酒井製麺といったところか。

 

至極平凡なチャーシュー
チャーシュー

チャーシューは昔ながらのありふれた感じである。あまりにも平凡で、何のインパクトもないため、どこかひと工夫あってもいいんじゃないかと思えてくる。

 

六角家名物、キャベチャー
キャベチャー

六角家名物のキャベチャーは、生キャベツに醤油味のドレッシングを和えて、細切れのチャーシューを載せただけの非常にシンプルな料理で、旨さを云々する代物ではないだろう。ラーメンを待っている間にちょっとつまむのにいいかも。

 

総括
六角家 戸塚店

私事になるが、自宅近くにある家系ラーメンチェーンの吟家を時々利用する。スープの旨さでは、残念ながら六角家はすでに吟家より劣っているように思えてならない。今でもコラボカップ麺が発売されるほどのネームバリューを獲得するところまで一時は上り詰めたのに、それが今ではチェーン店にさえ味で負けそうな状況にある六角家の平成の30年間における浮き沈みを想うと、ラーメン界の進歩と変遷のスピードの凄まじさに改めて驚かされるばかりである。

 

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