麺処 若武者 ASAKUSA ~FUKUSHIMA NOODLE STYLE~|最強の次世代ラーメン決定戦!で優勝1回、準優勝2回の福島の名店が遂に東京進出! 新感覚の台湾ラーメン @浅草[東京都台東区]

最終更新日

新傾向の台湾ラーメン
特濃旨辛福島鶏台湾

本場、名古屋の台湾ラーメンと比べると、何気に見栄えのいい一杯が着丼。

 

まろやかでコク深い旨辛スープ
特濃旨辛スープ

特濃旨辛を標榜するスープは、鶏白湯と台湾ラーメンの融合体みたいな、ひと工夫が感じられる作りで、あまり辛くはなく、コク深さがいい感じに表れている。鶏白湯風のまろやかな旨味もなかなか乙で、それなりに秀逸な味わいなのだが、同時にまた、このまろやかさと辛味の調和に幾らか不協和音が生じている感がなきにしもあらずな様相でもある。まことに惜しいなと、ちょっと歯痒さを覚えた次第であった。

 

福島らしからぬ加水率の麺
細麺

全粒粉入りの細麺は、券売機の上に掲げてあった木製の札からすると、福島市にある羽田製麺の特製麺である可能性が高い。この麺はちょうどいい硬さで、弾力感がそこそこ良好である。福島県で一般的な多加水麺ではなく、また台湾ラーメンで一般的な低加水麺でもなく、普通の加水率であるように思われる。

 

田舎風の素朴なチャーシュー
豚チャーシュー

豚と鶏、2種類のチャーシューが載っている。豚チャーシューは全般的に福島県の喜多方ラーメンを彷彿とさせるような昔ながらの素朴な作りである。ただし柔らかい食感だけは、喜多方よりも秀でている感じだ。

 

鶏チャーシュー

鶏チャーシューも柔らかい食感が多少いいのだが、ただそれだけといった感じが否めない。素朴で野暮ったい雰囲気をまとった出来である。

 

総括
店舗の看板

今回は第8回最強の次世代ラーメン決定戦!の次世代部門で優勝したのと同一のラーメンを味わったわけだが、台湾ラーメンと鶏白湯を合体させたような新趣向のラーメンが、文字通り次世代のラーメンとなりうるのかという点がやはり第一の関心事であった。訪れたのは本店ではなく開業してから日も浅い支店という条件付きだが、結論から言うと、この新趣向のスープは次世代のトレンドを切り開くほどの味は実現できていないと判断せざるをえないだろう。そもそも台湾ラーメンも鶏白湯も味的にはすでに一個の完結した形態を成していて、かつ両者の味わいの方向性は重なる部分がほぼない。これらを上手く調和させようとするのは、至難であり、またいささか強行であるようにも思えるのだが、どうであろう。

 

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