ご当地ラーメン探訪｜勝浦タンタンメン #5：東京の有名店『お茶の水、大勝軒』の系列店、大勝軒next 勝浦ビーチ店［千葉県勝浦市］

勝浦ワンタンタン

ちょっと妙な名称のラーメンが着丼。一見して、コスパがどうかなと懸念されそうな様相である。

　

やや激辛のスープ

この勝浦タンタンメンのスープは、辛さはやや激辛の範疇に入っている感じである。辛味の背後に控える醤油ベースのスープは、それなりに味わい深さがあるのだが、こぢんまりと無難にまとまり、いささかパンチを欠く感じで、元祖の江ざわに旨さで一歩及ばないといったところ。

　

ややもっちり感が良好な麺

程良い硬さの中細麺は、もっちり感が多少いい具合に表れていて、まあまあ良好な出来である。大勝軒の屋号を掲げるからには、最低限これくらいの麺は出さないと、師匠の故山岸一雄氏の顔に泥を塗ることになるだろう。

　

餡が少ないワンタン

ワンタンは餡が少なくて、なんだか皮ばかりだという感じがする。このワンタンはヒラヒラの皮の食感を楽しむ仕様だと考えれば、これはこれで良しとすべきだろうが、それでも幾分ショボい印象を受けるのは否めないだろう。

　

総括

今回は数ある大勝軒の中でも特に有名なお茶の水、大勝軒の姉妹店で勝浦タンタンメンを味わったのだが、結果的には、旨さは期待していたほどではない感じで、またコスパ面ではやや見劣りする一杯であった。だが考えてみると、お茶の水、大勝軒はすでにつけ麺とカレーという2つの得意メニューを持ち、言わば二刀流の店である。そこに第3の刀を付け加えて、姉妹店が勝浦に乗り込んできたわけだが、勝浦タンタンメンに人生を賭け、勝浦タンタンメン一本で勝負をしているラーメン店に、その第3のメニューで対抗しようというのは、やはり少し無理があるのかもしれない。房総半島の片田舎で、ラーメン激戦区の東京で磨いた腕前を披露するのだとしても、ラーメン業界はそこまで甘くはないということであろう。