ご当地ラーメン探訪|勝浦タンタンメン #7:駅から徒歩圏内にある人気店、ファミリーレストラン こだま[千葉県勝浦市]

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月見チャーシュータンタンメン
月見チャーシュータンタンメン

生タマゴが入ったラーメンが着丼。どちらかというと、生タマゴより味玉のほうがいいように思えるが、この店はラーメン専門店ではないためか、味玉は扱っていない。

 

程良い辛さのおとなしいスープ

スープは醤油ベースで、激辛ではなく、程良い辛さである。辛味の背後には穏やかでおとなしい味わいが控えていて、田舎らしい素朴で無難なスープに仕上がっている。やや面白みに欠ける印象が残るのだが、場所が場所だけに高望みしてはいけないだろう。尚、生タマゴを混ぜ込んでみても、多少の味変にはなるが、旨さはほとんど向上しない。

 

柔らかめの茹で加減の細麺

柔らかめに茹でられた、いわゆる“ヤワめ”の細麺は、全般的にはオーソドックスな作りで、柔らかさに由来するもっちり感が若干ある。部分的には全国屈指の名店飯田商店やミシュランガイドで6年連続ビブグルマンのトイ・ボックスの麺にも通ずるところがある様相で、スープとのバランス、および全体的イメージへのきちんとした配慮が窺え、素朴で優しげな雰囲気を醸している。

 

淡白な味のチャーシュー
チャーシュー

薄めのチャーシューはわりと柔らかい。ちょっとパサパサした感じがあり、淡白な味である。このチャーシュー自体は平凡の域を出ないのだが、主張を抑制したような作りが全体的イメージに沿う感じで、麺やスープとのバランスが良い。

 

総括
店内の展示物

勝浦では勝浦タンタンメンの元祖江ざわに次ぐくらいの人気がありそうなファミリーレストラン こだまを、今回訪れたわけだが、意外にも淡麗系で全国トップクラスの飯田商店トイ・ボックスのラーメンを彷彿とさせるような全体的なバランス感覚に優れた一杯に相対することになり、瞠目させられることになった。麺・スープ・具、個々の出来はそれほど秀でていないものの、のんびりとした優しげなイメージで全体をまとめ上げ、田舎らしい素朴な感じを上手く打ち出せているラーメンを味わい、改めてラーメンの全体的イメージの重要性に気付かされた。

 

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