ご当地ラーメン探訪|竹岡式ラーメン #1:千葉県東部で屈指の人気店、ぐうらーめん[千葉県東金市]

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ちゃーしゅーめん・大盛り
ちゃーしゅーめん・大盛り

ミシュランガイド掲載店などの洗練されたラーメンとは対極にあるような、昔風の豪快な見た目のラーメンが着丼。

 

攻撃型の醤油スープ
醤油スープ

醤油感を強く打ち出したスープは、基本構造は昔風の素朴なスタイルながら、豊潤な濃い旨味の上に粋な苦味をしっかりと効かせた、豪快な攻撃型の味わい。そこに刻み玉葱のアシストが加わって、なるほどと言わしめるような旨さに仕上がっている。

 

スープを吸った細麺
スープを吸った細麺

程良い硬さの細麺は、故意にスープを吸わせた仕様。概ねオーソドックスな食感ではあるが、もっちり感がややいい具合に表れている。スープの味が乗り移っているので、後を引くような余韻のある味わいが結構いい感じである。

 

とろけるようなチャーシュー
チャーシュー

チャーシューもまた、基本的には昔風のありふれた作りだが、とろけるような柔らかさが際立っていて、食べた実感としてはなかなか旨い。

 

総括
“味で勝負”の看板

今回訪れたぐうらーめんは、店の前の国道126号を走る自動車に向けて、看板で「味で勝負」とアピールしている。味で勝負とは、これまたなんと格好いい言葉なんだろう! もしもラーメン店の店主をしていたならば、「うちは味で勝負してんだ」って、言ってみたいものだ。でも、生半可な店の店主がそんなことを言おうものなら、「なに、偉そうなこと言ってんだ。10年早いわ」などと突っ込まれたりして、恥をかくだけ。つまり、味で勝負と堂々と言えるのは、それ相応の裏付けがあって自信があるからである。ぐうらーめんの場合、なぜそこまで自信を持てるのかといえば、やはり同一の建物内にあって競合している2店との関係からであろう。ズバリ簡潔明快に述べれば、客の入りで東金大勝軒醤道ぐうらーめんの足元にも及ばない。一方はれっきとした大勝軒で、もう一方も東京都大田区にあったラーメン店の支店で、どちらも東京レベルのラーメンを出すわけである。ところが千葉県の田舎のラーメン店にこれら2店は横綱と十両の相撲みたいに、けちょんけちょんに負かされて、挙げ句「味で勝負」と豪語されてしまっている。大勝軒の屋号を掲げるということは、東池袋系であろうと代々木上原系であろうと、ラーメン界のカリスマ故山岸一雄氏や終戦後に丸長に集ったラーメン界の偉人たちの教えを現代に受け継ぐ者と見なされて然るべきである。ゆえに私個人としては言いたい、「東金大勝軒、もっと頑張れ」と。

 

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