緊急速報 #8|新型コロナでお台場がヤバイ:2020年5月2日(土)、すき家の期間限定メニューをお台場で食べてみた[東京都江東区]

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NYポーク丼 オニオンスープ&おんたまセット 大盛
NYポーク丼 オニオンスープ&おんたまセット 大盛

ベーコンとスライスした玉葱を載せただけの、どことなく期待外れな見た目の一杯が着丼。

 

意外と旨い!?
NYポーク丼

あまり期待せず、実際に味わってみると、名探偵コナンみたいに「あれれ〜、美味しいぞ〜」と思わず呟いてしまいそうなくらい、受ける印象がガラリと変わった。この料理の味の要は、紛うことなくワサビマヨ醤油だ。ベーコンのように見える豚肉は、正確にはポークパストラミなのだそうだが、これがワサビの薬味によって俄然ぼやけた感じの旨さに起伏が生じ、引き締まった旨さへと変貌するように思える。そこに玉葱スライスのシャキシャキ感と、おんたまのまったりした旨味が加わると、変化に富んだイケてる感じの味わいになる。しかもワサビの一点のアクセントが、全体に効き及んで調和と整合をもたらし、雑多な味に堕するのを防いでいるようだった。ゆえに“すき家にしては”という前提がどうしても付くのだが、なかなか頑張った出来であると言えるだろう。

 

総括
すき家の看板

今回は図らずも牛丼チェーン店で食事をすることになったわけだが、改めて感じ入ったことは、牛丼チェーン店の偉大さである。もちろん、旨さに感動したのではない。昔から牛丼チェーン店というと、早い・旨い・安いの三拍子が揃っていると言われるが、ここ数十年、外食産業が目覚ましく発展してきた結果、現在では牛丼チェーン店は必ずしも旨いとは言えなくなっている。では二拍子かというと、そうではなく、私は四拍子であると思う。つまり、早い・安い・いつでも・どんなときでも、というわけだ。この度はとりわけ、どんなときでも食事を提供する経営姿勢に、いたく感動させられた。緊急事態宣言が発令され、他の飲食店が軒並み休業している異常事態にあっても、従前通りに営業している。どんな状況でも誰かが食事を提供しなければ、社会的に不都合な事態になるという信念を持って、そうしているのかもしれない。いずれにしろ牛丼チェーン店はもはや一種の社会インフラと見なしてもいいほどではないだろうか。その意味で、牛丼チェーン店は他の外食企業とは一線を画す社会的価値を有すると言えるだろう。

 

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