ビブグルマン巡り|東京2020・ラーメン #7:最強の背脂チャッチャ系がミシュランガイドに降臨! 中華そば こてつ @下北沢[東京都世田谷区]

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特製中華そば・大盛・こってり変更
特製中華そば・大盛・こってり変更

並盛だと1,000円を下回る価格なのに、こんなラーメンが着丼。一見して、コストパフォーマンスがイケてる感じだ。

 

万人受けしそうな激旨スープ
背脂チャッチャ系スープ

かすかに煮干しの風味を粋に漂わせた背脂チャッチャ系の醤油スープは、多彩でふくよかなコクをベースにして、醤油由来のシャープなキレと、微妙な甘味を伴った背脂由来のまろやかな旨味が融合するような味わいに仕上がっていて、極めて旨い。背脂チャッチャ系でよく使われるベタな表現になるが、中毒性があると述べれば、しっくりくるであろうか。やみつきになりそうな直感的な激旨なので、万人受けすること請け合いである。

 

シコシコ感が良好な細麺
細麺

程良い硬さの細麺はシコシコ感が良好で、それより派生するもっちり感もいい感じ。スープの絡みが良いためか、あるいはもしかすると多少スープを麺に吸わせているのだろうか、スープの旨味が鋭く追い込んでくるような感覚がある。というわけで、食べた実感としては非常に旨い。

 

燻製チャーシュー
チャーシュー

チャーシューは白河ラーメンや正統派家系ラーメンのような食紅を外側に施した燻製チャーシューである。スモークの風味を付け加えることで、しっかりとした味わいのスープに負けないよう配慮している様子で、なかなか旨い仕上がりである。

 

香味が強めのワンタン
ワンタン

ワンタンは餡の香味が強めで、こちらもスープとのバランスに配慮している様子。細かなところまで抜かりなく配慮が行き届いているようだ。

 

総括
暖簾

今回は、ビブグルマンの店であまりビブグルマンらしくない風情のラーメンを食べたわけだが、その味は直感的でとても分かりやすい激旨であった。ところが世の中には直感では分かりにくくて、繊細な味覚を要するラーメンを出す名店が多く、またそういった店のほうがむしろメディアで評価される傾向にあるのも事実であろう。だが、そもそもは庶民の食であったラーメンは、万人受けするような誰にとっても旨い味であるのが本来的であり、ラーメンらしいと言える。その意味で、ラーメンの原点に立ち返り、その原点からラーメンを突き詰め、極めようとしている一杯を、今回味わうことができたのだと思う。

 

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