北海道ラーメン紀行 #1|函館麺厨房 あじさい 本店:五稜郭前に店を構える函館ラーメンの代表格[北海道函館市]

最終更新日

味彩塩スペシャル
味彩塩スペシャル

刻み葱がこれでもかと言わんばかりに、わんさと載ったラーメンが着丼。

 

あっさり味の素朴な塩スープ
塩スープ

塩スープは田舎っぽい素朴なあっさり味で、それ自体は褒め所もけなし所も見つけにくいような無難な出来。ところが大量の刻み葱がスープに浮き、またスープ中に分散している。これは旨さには大して貢献できていないようである一方で、多過ぎてかなり存在感を発揮しているために、全体的バランスの攪乱要因となっているようだ。ついでに言えば、この葱は田舎風の野暮ったい雰囲気を幾分加味しているような気もする。

 

シコシコの細麺は上出来
細麺

適度な茹で加減の細麺は、軽快なシコシコ感がよく表れていて、そこに多少のもっちり感も加わり、結構優れた出来栄えである。

 

2種類のチャーシュー
炙っていない豚チャーシュー
炙り豚チャーシュー

チャーシューは柔らかいものと、炙ってあって歯応えのあるものの2種類で、ともに淡白な味。それなりには旨い。ただし2種類の食感の違いが大き過ぎることによって統一性を欠き、やや無粋な印象が生じているようにも思える。

 

総括
店頭の掲示物

今回は、函館ラーメンの代表格とも言える函館麺厨房 あじさい 本店を訪れ、出てきたラーメンの麺の出来に納得させられることになった。しかしながら、せっかく出来のいい麺があるのに、麺を軸に据えた構成になっていないので、セールスポイントを活かしきれておらず、手抜かりというか、緩慢というか、そういう作り込みの甘さが感じられた次第。もしかしたら函館ラーメンという強いブランド力に守られているゆえの油断もあるのかもしれないと、どうしても憶測してしまいそうになるのだが、それはやはり邪推であろうか。

 

1 2

シェアする