ビブグルマン巡り|東京2020・ラーメン #13:白河スタイルでミシュランガイド東京に見参! 西荻燈 @西荻窪[東京都杉並区]

最終更新日

大盛り・燻製ちゃーしゅー
大盛り・燻製ちゃーしゅー

喜多方ラーメンの代表格である坂内食堂の看板メニューのチャーシューメンと同様に、器の上面をチャーシューで覆い尽くしたラーメンが着丼。というわけで外観は一見すると喜多方ラーメンなのだが、手打ち麺とあっさり系スープの醤油ラーメンに、燻製チャーシューとホウレンソウを載せているので、構成は白河ラーメンと同じである。

 

ややあっさり味のスープは完璧
醤油スープ

醤油スープはややあっさりした淡麗系。程良い醤油感から奥深い旨味へと、味覚の知覚面が変転するかのような躍動感のある味わいに仕上がっていて、非常に旨い。まさに淡麗系の極みといった感じのパーフェクトなスープである。

 

凡庸な出来の手打ち麺
手打ち麺

適度な茹で加減の手打ち麺は、形状は特徴的でユニークだが、食感の方は多加水っぽいもっちり感が多少表れているものの、概して特徴が目立っていない。結局、ユニークさはそれ止まりで、旨さに結実していない。したがって本場白河の手打ち麺には到底及ばないレベルの凡庸な出来である。

 

チャーシューは上品で激旨
燻製チャーシュー

ビブグルマンらしい上質感を漂わせるチャーシューは、しっとりとした程良い柔らかさが絶妙。味はわりと淡白。またミシュランガイドによると、桜チップで燻製にしてあるそうで、とても乙なスモークの風味をまとっている。ということでかなりの上出来で、激旨だ。

 

総括
西荻燈の看板

今回は、開業から僅か1年余りでミシュランガイド東京でビブグルマンの栄誉を掴んだ西荻燈で、白河風のラーメンを味わったのだが、スープとチャーシューは白河ラーメンの次元を遥かに超越してしまったような物凄い完成度であった一方で、手打ち麺は未熟さがひしひしと感じられるような出来でしかなく、完成度の凄まじい落差に唖然とさせられることになった。ならば、いっそのこと手打ち麺を放棄し、製麺会社から麺を仕入れるか、製麺機を導入するかして、早々に麺を改善して、ビブグルマンに定着できるように図るべきだと、他人事だが思えてくる次第。

 

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