東京駅一番街15周年記念 特別メニュー #1|塩らーめん専門 ひるがお 東京駅店:WAGYUラーメン @東京ラーメンストリート[東京都千代田区]

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WAGYUラーメン
WAGYUラーメン

ドーンと誇らしげに載るレア牛チャーシューの赤に、スライスした柑橘の黄と、刻んだ蕪の紫が添えられ、斬新な色彩イメージに仕上がった一杯が着丼。

 

シャキシャキ感をまとった激旨スープ
塩スープ

塩スープは清湯ではあるが、しっかりと厚みのある味を有している。その味わいは変調を内包しているかのような洒落た風情を醸す。というのも、スープ中に分散した刻み蕪のシャキシャキ感によって、意識が部分的に味覚を離れて触覚に向かい、味覚にダイレクトに当たってくる旨味の一部分がいなされた形になるからであろうか。この洒落た味わいには、別の解釈の仕方もあるかもしれないが、いずれにしてもハッとさせられるような激旨であることは確かである。

 

弾力性が良好な細麺
細麺

適度な茹で加減の細麺は、弾力性がいい具合に表れていて、さらに派生的なもっちり感もやや良好で、なかなかの上出来。

 

意外に優れ物のチャーシュー
牛チャーシュー

牛チャーシューはわりと質感がいい感じで、またしっとりとした上品な柔らかさも素晴らしく、こういう外国人観光客仕様の店にしては意外なくらいなかなかの優れ物。コロナ禍による大ピンチを受けて、ひるがおもようやく“本気の本気”モードでこの特別メニューを開発したのかも。

 

総括
東京ラーメンストリートの記念撮影コーナー

コロナ禍のために中国の武漢が封鎖されたのは、今年の2月のこと。あれから8ヶ月が経とうとしているのに、東京ラーメンストリートでは従前の賑わいが戻らず、コロナ禍は今も深く影を落としている。そんな東京ラーメンストリートにある六厘舎を先月訪れたときに驚かされたことがあった。コロナ禍以前はほとんど慢性的に大行列ができるような物凄い人気を誇った東京ラーメンストリート六厘舎だが、常々旨さでは大崎にある六厘舎 大崎より劣る気がしていた。それが、緩んでいたタガを締め直したみたいに、見事に旨さが改善していたのだ。今回訪れた塩らーめん専門 ひるがお 東京駅店にしても、イメージを覆すような隙のないハイレベルなラーメンが出てきたし、どうもコロナ禍の意外な側面として、外国人観光客が大挙して押し寄せてくる状況に甘えていた飲食店に喝を入れる効果があったようだ。尤も、外国人観光客がいなくなった以上は、生き残りをかけて東京駅界隈で働く人々の支持を是が非でも獲得せねばならないから、旨さが向上するのも当然といえば当然であろうか。近い将来、新型コロナウイルスのワクチンが開発され、コロナ禍は終息すると思われるが、そうなってもタガを緩めず、仕事に対して今のような高い意識を保ってほしいと、これら東京ラーメンストリートの人気店には言いたい。

 

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