東京駅一番街15周年記念 特別メニュー #7|とんこつらーめん 俺式 純:俺式豚骨味噌ラーメン @東京ラーメンストリート[東京都千代田区]

俺式豚骨味噌ラーメン
俺式豚骨味噌ラーメン

ちょっと風変わりな具材のせいで、見栄えがパッとしないラーメンが着丼。

 

札幌風の素直な激旨スープ
味噌スープ

濃密な味噌スープは標準的な札幌風の味わいで、素直な激旨。辛味噌が載っているが、辛味噌無しでも十分に旨いし、もちろん辛味噌を混ぜ込んでもとても旨い。とはいえ、野球で素直な直球が痛打を食らい易いみたいに、このスープも素直さが弱みとなっているようにも思える。つまりは、面白みに乏しいので魅力が抑制されている印象を受けるのだ。

 

弾力性がわりといい感じの麺
細麺

適度な茹で加減の細麺は、弾力性がわりといい感じで、まあまあ良好な出来。ちなみにこの麺は卵麺ではないのだが、札幌風の卵麺を敢えて使って、一層の味噌ラーメンっぽさを演出するくらい凝ってみる手もあったかもと、浅はかな素人考えながら、思えなくもない。

 

第一印象を押し下げそうな具材
具材

具材は卵とじ風にされてあるのだが、卵とじも上手に使えば見栄えを良くすることもできるけれども、このラーメンの卵とじはどうだろう。いささかイマイチなように私には思える。味の方は全般的に平凡で、細切れのチャーシューも、やや柔らかいものの、普通っぽい感じである。

 

総括
店舗の背後の様子

今回は、煮干し醤油ラーメンの名店せたが屋の系列の豚骨ラーメン店とんこつらーめん 俺式 純で、東京駅一番街15周年記念 特別メニューの味噌ラーメンを味わったのだが、率直に言って、とても驚かされた。というのも、せたが屋にとっては豚骨ラーメン店はこの店だけしかなく、グループ全体から見れば主力となる業態ではない。しかも、今回味わったメニューは、この店の主力メニューではない味噌ラーメンだ。要するに二重に主流から外れたラーメンなわけである。プロ野球で言えば、一軍のレギュラーから外れ、控えメンバーからも外れ、二軍落ちしていつ戦力外通告を受けるかもしれない選手のようなイメージであろうか。そんなラーメンが旨いと思えるだろうか。でも実際は旨かった。それも、かなり旨かった。このまま味噌ラーメンの聖地の札幌に持っていったら、札幌ラーメンの大半がそうであるような観光客相手の甘っちょろい出来では太刀打ちできないくらいに。だから、ミシュランガイド東京で6年連続ビブグルマンの名店麺処 びぎ屋の店主がせたが屋で修業したということが、ようやく腑に落ちた気分にもなったほどだ。このせたが屋、ミシュランガイドにも、TRY大賞にもスルーされているわけだが、決して侮ってはならないであろう。隠れた名店と言えば、大袈裟かもしれないが、当たらずと雖も遠からずではあるに違いない。

 

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