東京駅一番街15周年記念 特別メニュー #8|東京の中華そば ちよがみ:トリュフ・海老だし らー麺 〆のバジル・チーズリゾットつき @東京ラーメンストリート[東京都千代田区]

最終更新日

トリュフ・海老だし らー麺 〆のバジル・チーズリゾットつき
トリュフ・海老だし らー麺 〆のバジル・チーズリゾットつき

980円で〆のリゾットまで付く、コスパのやや良好なラーメンが着丼。

 

海老の風味だけが際立つスープ
海老スープ

海老の風味がよく効いたスープは、味わいの前面に海老の風味だけが出張ってくるような様相で、ゆえに後続が来ないままに海老の風味が単独で空疎に踊っているみたいな皮相な雰囲気を幾分醸している。まあまあ旨いものの、やはり物足りなさを覚えることは否めない。

 

あまり特徴の目立たない麺
細麺

適度な茹で加減の細麺は、あまり特徴が目立たない仕様。これはこれでスープの注目度を上げる効果も期待できるので、及第点といったところだろう。

 

概して平凡なチャーシュー
チャーシュー

チャーシューは炙ってあって、それなりに柔らかいのだが、単にそれだけのことで概して平凡。それでも平凡なりにそこそこは旨い。

 

さほどでもない旨さのリゾット
バジル・チーズリゾット

隣の東京駅 斑鳩で味わった東京駅一番街15周年記念 特別メニューのつけ麺には、残ったつけ汁に投入して味わう〆のリゾットが付属していたが、この海老ラーメンにも、スープを入れて〆にするための、ジェノベーゼとたっぷりのチーズが載ったリゾットが付属する。しかしながら、東京駅 斑鳩の抜群に旨いリゾットとは違い、こちらは妙な苦味が微妙に含まれるのも気になるし、またつけ汁とラーメンスープとでは濃度が異なるためか、旨味の総量にも差がある感じで、さほどでもない凡庸な味わいである。

 

総括
店頭の掲示物

今回は、東京ラーメンストリートにある東京の中華そば ちよがみ東京駅一番街15周年記念 特別メニューの海老ラーメンと〆のリゾットを味わったのだが、姉妹店の東京駅 斑鳩東京駅一番街15周年記念 特別メニューに比すると、随分と旨さで劣る感じの、普通っぽい出来であった。しかも東京駅一番街と隣接する八重洲地下街には、海老ラーメンに特化したえびそば一幻 八重洲地下街店があるわけで、えびそば一幻の味を知る者からすれば、どうぞ比較してくださいと言わんばかりの状況。無論、有名な海老ラーメンのスペシャリストと海老ラーメンで勝負しても勝てるはずがなく、飲食店にとっての得意とするメニューからのブレの影響を改めて印象付けられることとなった。そもそも経営学上の原則として経営資源は得意とする一定の分野に集中されなくてはならないが、その原則からどの程度外れても妥当な活動であるかは、主として経営主体の規模に左右されるだろう。ラーメン店の場合だと、例えば個人経営の単独店であれば、店主が店の営業を行いつつメニュー開発もしなくてはならないので、看板メニューから大きくブレたメニューは成功しにくいだろう。それが、複数店舗を抱える個人経営、さらにはチェーン店といった具合に組織の規模が増すにつれて、人的資源に余裕が生まれるので、看板メニューから大きくブレた新メニューも成功しやすくなる。この点を踏まえて、九段 斑鳩を省みると、グループ全体で3店しかなく、しかもうち1店がセカンドブランドということで、すでにして大きなブレを孕んでいる。そこに今度のような特別メニューをメインブランドとセカンドブランドの両方で提供するというのは、おそらくは手に余る案件だったのではあるまいか。それゆえメインブランドでは上手く新メニューを開発できたけれども、セカンドブランドでは必ずしも上手く行ったとは言えない結果となったのではないかと、想像する次第。

 

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