北海道ラーメン紀行 #23|麺や 麗:新千歳空港から最も近いビブグルマン店が魅せる、ハイレベルな鶏白湯系ラーメン[北海道千歳市]

最終更新日

しょうゆ・大盛・チャーシュー
しょうゆ・大盛・チャーシュー

濃厚なスープに浸かるチャーシューの放つ食欲中枢への訴求力が強烈。そんな感じのラーメンが着丼。

 

味に抑揚をつけた鶏白湯系スープ
鶏白湯醤油スープ

鶏白湯をベースにしていると思われる濃厚なスープは、まったりとしたまろやかな鶏の旨味の上で、抑揚をつけるように醤油感と微妙な煮干しの風味が踊る感じの味わいで、とても旨い。

 

弾力性が優れた細麺
細麺

適度な茹で加減の細麺は、コシすなわち弾力性が優れていて、そこから派生するもっちり感もそれなりにいい感じで、なかなか上出来である。

 

ほろほろとほぐれる感じのチャーシュー
チャーシュー

チャーシューは、ほろほろとほぐれる感じの抜群の柔らかさが特徴で、味は淡白。というように、味が濃いめのスープに照応して食感にアピールポイントがあるわけだが、これは濃厚なスープに対するチャーシューの在り方として、いいアプローチではあると思われる。尤も、例えば北海道のつけ麺界の王者麺屋 高橋のチャーシューを想起すれば、もっといいアプローチがあるのは確実だろう。

 

総括
店舗の壁に据え付けられた掲示物

今回は、過去に2度刊行されたミシュランガイド北海道で2度ともビブグルマンに選ばれた名店麺や 麗で鶏白湯系ラーメンを味わったのだが、これぞまさにビブグルマンといった風なハイレベルにまとまった逸品であった。しかしながらハイレベルとはいっても、今一つ心にグッと来るようなところはなく、言わばオール80点みたいな決め技を欠いた出来で、これでは超一流ラーメンに馴染んでいるような人の心に響くことは難しいだろうと思えた。喩えるなら、いくら強くてもスター選手のいないプロ野球チームに真の魅力がないのと同様に、いくらビブグルマンだの何だのと評価されていても、どこにもキラリと光る部分がないようなラーメンは詰まるところ真の激旨ではないのだと、敢えて言いたい。

 

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