北海道ラーメン紀行 #24|ふじ屋 NOODLE:すすきののビブグルマンラーメン店で味わう、秀逸な札幌ラーメン @さっぽろ名所 新ラーメン横丁[札幌市中央区]

最終更新日

味噌・麺大盛り・焼豚増し
味噌・麺大盛り・焼豚増し

いかにも歓楽街で〆に食べたくなりそうな見た目のラーメンが着丼。

 

素直な味わいの秀逸なスープ
味噌スープ

濃厚な味噌スープは、客の最大多数が求める味をダイレクトに実現しようとしているかのような素直な味わいが好感を持てる。スープ中に分散したミンチ、および微かに効いた粋な苦味も効果的で、客になるほどと言わしめるような奥深い美味に仕上がっている。

 

もっちり感も弾力感も良好な麺
中細麺

西山製麺から仕入れる中細麺は、適度な茹で加減で、もっちり感も弾力感もまあまあいい具合に表れている。なかなか良好な出来だ。

 

しっかりとした風味を備えるチャーシュー
チャーシュー

チャーシューはそれなりに歯応えを有する。また燻製にしてあり、しっかりと味と香りが付いている。こうすることで、濃厚なスープとの組み合わせでも一定の主張を為して、スープの陰に埋没することのないようにしているのだろう。ゆえに旨さ自体はそこそこであるものの、スープとのバランスは秀でていると言えそうだ。

 

総括
暖簾

今回は、ミシュランガイド北海道2017特別版でビブグルマンに選ばれたすすきのの名店ふじ屋 NOODLEで札幌ラーメンを味わったのだが、奇を衒わないオーソドックスな作りの逸品で、ビブグルマンの名に恥じない完成度であった。とりわけ感じたのは、他の札幌ラーメンの人気店、例えばさっぽろ純連すみれ麺屋 彩未といった純すみ系のややひねくれた味わいや、麺屋雪風の至極凡庸な味わいと比べると、遥かに顧客志向の味わいであるということだ。つまり、客の最大多数に満足してもらえるラーメンを真摯に追究しているからこそ作れるような、万人受けする味わいということである。この点については、店主の仕事への取り組み方次第であるわけだが、思うに、そういう顧客志向の姿勢は率直に称賛するに吝かではないことであろう。

 

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