北海道ラーメン紀行 #8|ラーメン信月:すすきのでの〆の一杯はこれ!? ビブグルマン店で味わう、昔懐かしい素朴なラーメン[札幌市中央区]

最終更新日

しょうがラーメン(しお)・大盛
しょうがラーメン(しお)・大盛

なんとなく胃に優しそうで、脂っこい料理の後の〆の一杯に食べたくなりそうなラーメンが着丼。

 

昔風の素朴なあっさりスープ
塩スープ

あっさり味の塩スープは、昔風の素朴な作りで、穏やかさの中に生姜のさっぱりとした味だけが小粋に目立つ感じ。概して凡庸ではあるが、まあまあ滋味深さが感じられる味わいである。

 

時代遅れ感が滲む縮れ卵麺
縮れ細麺

一般的には黄色い卵麺というと時代遅れなイメージが伴うのだが、札幌においては人気絶大な純連すみれの系統いわゆる純すみ系が使用している関係で、追随するラーメン店が多く、今も主流となっている。この店の縮れ卵麺は純すみ系に輪をかけて時代遅れな感じで、特徴がまったく目立たないというか、むしろ特徴が死んでいる感じ。昭和、それも高度経済成長期ぐらいの中華麺だと、思えたりもする。とはいってもそれが悪いわけではなくて、別段不味くはない。尤もちっとも旨くもないのだが。

 

極めて平凡なチャーシュー
チャーシュー

チャーシューは昔ながらの至って普通な作りで、平凡過ぎるくらいに平凡。褒めるところも、けなすところもない無難な出来である。

 

総括
N grande ビルの入口

今回は、ミシュランガイド北海道2017特別版でビブグルマンに選ばれた名店ラーメン信月で塩ラーメンを味わったのだが、そのラーメンは昭和風のノスタルジックな情緒が唯一のアピールポイントといった出来で、どう吟味しようともそれ以上の魅力は見い出せなかった。という次第で、ビブグルマンという評価には、私はやはり首を傾げてしまう。例えば函館にはレベルの高い塩ラーメンを出す店がたくさんあるが、ミシュランガイド北海道2017特別版ではビブグルマンに選ばれたラーメン店は1つもない。調査員おすすめの店に選ばれた店でさえ1店のみである。思うに、ラーメン信月をビブグルマンにするのなら、函館では最低でも上位3店のラーメン店をビブグルマンにしなければ、公平性を保てないであろう。グルメ情報において世界的権威であるミシュランガイドといえども、弘法の筆の誤りに類いしたとんでもない評価を下してしまうのだと、ラーメン信月のラーメンで改めて知らしめられたのだった。

 

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