北海道ラーメン紀行 #19|Japanese Ramen Noodle Lab Q:もしやあの名店のインスパイア系!? 札幌で味わう関東テイストの醤油ラーメン[札幌市中央区]

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北海道というと、皆さんはどんなラーメンを思い浮かべるだろうか。札幌で人気の味噌ラーメンを想起する人が、もしかしたら多いかもしれない。しかし北海道は実にラーメン文化が盛んで、醤油ラーメンもとても好まれ、人気があり、また伝統も培われてきた。ご当地ラーメンの旭川ラーメンや釧路ラーメンが醤油ラーメンだということを踏まえると、北海道全体では味噌ラーメンと醤油ラーメンのどちらが主流なのか、微妙なところであろうか。ところで東京を中心に関東でも、醤油ラーメンは隆盛を極めており、ラーメンの主流を成している。しかしこの隆盛も北海道の醤油ラーメン無くしてはありえなかった。1996年に東京都中野区で開業した中華そば 青葉の創業者が、北海道の旭川で学んだ伝統のダブルスープの技法を東京に持ち込まなければ、東京のラーメンの主流は今頃、豚骨ラーメンとか、豚骨醤油ラーメンとか、つけ麺になっていた可能性もあっただろう。というように、北海道からスープ作りの要の技法を導入した関東の醤油ラーメンは劇的に進歩したわけだが、逆に関東で成熟した醤油ラーメンのスタイルを北海道に持ち込んで人気を博している店が札幌にある。Japanese Ramen Noodle Lab Qという店なのだが、今回は、東京を代表するような超有名ラーメン店を連想させる名称のこの店の、関東テイストの醤油ラーメンをレポートする。

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2018年の大つけ麺博に出店

札幌の代表的な観光名所の1つである札幌市時計台の近くに店を構えるJapanese Ramen Noodle Lab Qは、食べログのラーメン店ランキングで2020年11月28日現在、北海道で9位の人気店である。一昨年の大つけ麺博にも出店していたので、東京辺りでも幾らかは名を知られているのかもしれない。ところで一昨年すなわち2018年秋の大つけ麺博といえば、10周年特別企画のラーメン日本一決定戦!!が非常に記憶に残るイベントだった。第四陣に当世ラーメン界の二大巨頭ともいえる中華蕎麦とみ田らぁ麺 飯田商店が登場して直接対決をしたときは、我々ラーメン愛好者は熱狂の坩堝に陥ったものだ。私がその第四陣を訪れたのは2018年10月29日(月)の夕刻で、あくまでその時点の話となるが、飯田商店のブース前にはとみ田に数倍するような凄まじい長蛇の行列ができていて、仰天させられたのだった。たまたま私が訪れたときだけ飯田商店の客が激増したとは考えられないので、期間を通して客数で飯田商店とみ田を圧倒したのではないかと推測される。ラーメン日本一決定戦!!は“おいしさ満足度”という大つけ麺博の独自の指標で勝敗を決したため、結果的にとみ田の優勝となったけれども、第四陣を訪れた客は皆、とみ田が最強だった時代は過ぎ去り、すでにラーメン界の頂点には飯田商店が立っているのだという印象を受けたと想像するに難くない。そしてそれは客に留まらず、第四陣に参加した他の店のスタッフも同様であったことだろう。実はJapanese Ramen Noodle Lab Qもこの第四陣に出店していて、そのブースにいた人たちはきっと飯田商店の絶大な人気を目の当たりにして、深く感じ取ったに違いない。今後、自分たちがラーメン界のヒエラルキーを上っていくために、どのようなラーメンを目標にするのが適切なのかを。

Japanese Ramen Noodle Lab Qの場所−Googleマップ

Japanese Ramen Noodle Lab Qの情報−食べログ

 

近くのコインパーキング

この店は北海道最大のターミナル駅の札幌駅から徒歩圏内にあり、また札幌の一等地に立地するため、駐車場は備えていない。だが、店の近くには良心的な料金のコインパーキングがある。尤も、夏場にコロナ禍が緩んできてからは、ここは駐車したくても満車になっているケースがほとんどだったが。

 

平日の正午過ぎに訪問

2020年6月17日(水)の正午過ぎに訪れると、昼食時とあって、店内で4人が並んでいる状況だった。

券売機を見ると、強気の料金設定をしていて驚かされた。ちなみに、この店は食べログの評価は良いが、ミシュランガイド北海道には掲載されていない。

醤油ちゃあしゅう麺を購入。

 

飯田商店スタイル

着席すると、目の前にどこかで見たような盆が置かれ、帯の付いた箸が載っていた。後でチェックしてみれば、2年半ほど前に神奈川県の湯河原町にあるらぁ麺 飯田商店で見た盆とそっくり。また帯付きの箸を使うラーメン店はごく僅かだが、飯田商店はそのごく僅かな店に含まれる。

 

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